赤ちゃんの成長を見守る中で、「そろそろハイハイする頃かな?」「周りの子は始めているのに、うちの子はまだ動かない」と気をもむ保護者は少なくありません。寝返りやお座りを覚えた後の大きなステップとなるハイハイですが、開始時期や進み方には大きな個人差が存在します。
厚生労働省の発達調査データや小児科の臨床知見をもとに、ハイハイの平均的な開始時期、ズリバイとの違い、開始前のサイン、そして「ハイハイをしない理由」まで、育児中の不安を解消する確かな情報を整理してお届けします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ハイハイの平均開始時期は生後8ヶ月前後(生後7〜10ヶ月頃に約9割が達成)が標準的な目安。
- 要点2:お腹を床につける「ズリバイ」と手足で体を持ち上げる「ハイハイ」は別段階であり、順序が逆になる子も珍しくない。
- 要点3:ハイハイをスキップしてつかまり立ちに進む子や座ったまま移動するシャフリングベビーも多く、必ずしも将来の発達異常を意味しない。
【平均時期】赤ちゃんのハイハイは生後何ヶ月から?発達の目安と全体の流れ
「赤ちゃん ハイハイ いつから」という疑問に対し、厚生労働省の乳幼児身体発育調査などの公的データを参照すると、全体の約半数が生後8ヶ月頃までに四つん這いでのハイハイを始めます。生後7ヶ月頃から少しずつ手足を動かし始め、生後9〜10ヶ月を迎える頃には9割以上の赤ちゃんが移動手段としてハイハイを活用できるようになります。
ただし、運動発達には個人差がつきものです。生後7ヶ月で軽快に動き回る子もいれば、生後10ヶ月を過ぎてから急にスピードを上げる子もいます。乳幼児健診の発達目安においても、ハイハイの達成時期だけで成長の良し悪しを断定することはありません。寝返り、ひとり座り、ハイハイ、つかまり立ちといった一連のプロセスの中で、赤ちゃん自身のペースで筋肉とバランス感覚が育まれているかどうかが観察の主眼となります。
ズリバイとハイハイの決定的な違い|身体の発達段階を見極めるポイント
多くの保護者が混同しやすいのが「ズリバイ(ずり這い)」と「ハイハイ(四つん這い移動)」の違いです。外見上の最大の違いは、お腹が床についているかどうかにあります。
生後8ヶ月前後で見られることが多いズリバイは、腕の力や足の親指を使ってお腹を床に擦り付けながらほふく前進のように進む動きです。これに対し、ハイハイはお腹を床から完全に浮かせ、両手と両膝の4点でバランスを取りながら交互に手足を動かします。
ズリバイは肩甲骨まわりや腕の支持力を鍛える助走期間であり、背筋や体幹が十分に強くなることで自然と手足が立ち上がり、本格的なハイハイへと移行します。後ろ向きに進む「バックズリバイ」や片足だけを使う独特のフォームを見せる時期もありますが、試行錯誤しながら筋力を養っている証拠です。
そろそろ始まる?見逃したくないハイハイの前兆サインと発達のプロセス
赤ちゃんが本格的な移動を始める前には、いくつかの分かりやすい前兆サインが現れます。日頃の様子を観察していると、次のようなステップが見受けられます。
代表的な兆候として挙げられるのが、うつ伏せの状態で両手両足を宙に浮かせる「飛行機ポーズ」や、四つん這いの姿勢をとってお尻を前後にゆらゆら揺らすロッキング動作です。これらの動きは、重心移動の感覚や手首・膝にかかる体重を支えるトレーニングを行っている状態といえます。
また、お気に入りのおもちゃに向かって必死に手を伸ばしたり、座った姿勢からうつ伏せへスムーズに姿勢を変えたりできるようになると、数日から数週間以内に前進を始めるケースが目立ちます。
ハイハイしないのはなぜ?「飛ばす」理由とシャフリングベビーの真相
月齢が進んでもハイハイをしない場合、保護者は不安を感じがちですが、実はハイハイを経験せずに次の段階へ進む赤ちゃんは一定数存在します。
ハイハイを飛ばす主な理由として、室内環境やつかまり立ちへの興味先行が挙げられます。現代の住環境はフローリングが多く、滑りやすさを嫌がって立ち上がりを急ぐケースや、周囲の家具に手をかけて生後8〜9ヶ月頃につかまり立ちを先に覚えてしまうケースです。ハイハイをスキップしたからといって、将来の運動機能に決定的な悪影響が残るという医学的根拠は確立されていません。
もう一つの要因として知られるのが「シャフリングベビー(いざり児)」です。うつ伏せを極端に嫌がり、お座りの姿勢のままお尻をズリズリと滑らせて移動する赤ちゃんを指します。シャフリングベビーの原因の多くは体幹の柔らかさや本人の気質による体質的なバリエーションであり、歩行開始が1歳半〜2歳近くまでゆっくりになる傾向はあるものの、最終的には問題なく歩行・走行へと移行していきます。
手足を左右非対称に極端に使わない、呼びかけに反応が薄い、体が極端に硬い・柔らかいなど、気になる様子が続く場合は、9〜10ヶ月健診やかかりつけの小児科医に相談してみると安心です。
無理は禁物!楽しみながら促すハイハイの練習方法と安心な部屋づくり
ハイハイは無理に特訓させるものではありませんが、自発的な動きを引き出す環境づくりは効果的です。赤ちゃんのやる気を引き出し、安全に挑戦できるアプローチを整えてあげましょう。
具体的な練習方法としては、うつ伏せ遊び(タミータイム)を機嫌の良い時間に短時間取り入れることや、手の届きそうで届かない絶妙な位置にお気に入りのおもちゃを置く誘導が有効です。パパやママが目の前で四つん這いになって見せることで、真似をして動き出す赤ちゃんもいます。
同時に欠かせないのがセーフティ対策です。滑りやすいフローリングにはジョイントマットやプレイマットを敷き、膝の負担や滑りを軽減します。移動範囲が一気に広がるため、床から高さ1メートル以内にある誤飲の恐れがある小物、電気コード、家具の角へのコーナークッション設置など、危険箇所の点検を徹底しておきましょう。
【ハイハイ 何 ヶ月】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:生後9ヶ月を過ぎてもハイハイをまったくしません。病院を受診すべきですか?
A1:ひとり座りが安定しており、表情が豊かで手足をご機嫌に動かしているなら、過度な心配は不要です。生後9〜10ヶ月健診の際に医師へ普段の移動の様子を伝え、発達全般のバランスを診てもらいましょう。
Q2:ズリバイを飛ばしていきなりつかまり立ちをしました。ハイハイをさせたほうが良いですか?
A2:無理に床へ戻してハイハイを強要する必要はありません。立つ楽しさを覚えた証拠です。体幹や腕の力をつけたい場合は、トンネルくぐり遊びや段差登りなど、遊びの中で四つん這い姿勢を楽しめる工夫を取り入れると自然です。
Q3:片足だけ引きずるような変則的なハイハイをしています。股関節の異常でしょうか?
A3:ハイハイの初期には、推進力を得るために片足だけを使う「片足ハイハイ」をする赤ちゃんがよくいます。左右の足の長さが極端に違ったり、抱っこした時に股関節の開きに明らかな左右差がなければ一時的なフォームの癖であることが大半ですが、不安が残る場合は健診時に医師に動画を見せて確認してもらうと確実です。
まとめ:焦らず赤ちゃんのペースを見守る大切さ
ハイハイを始める時期や移動のスタイルは、赤ちゃんの骨格、筋力、好奇心の方向性によって千差万別です。生後7ヶ月で部屋中を探索する子もいれば、ズリバイをじっくり楽しむ子、座ったままマイペースに過ごす子もいます。
育児書や周囲の進度と比べて焦る必要はありません。安全なスペースを確保しながら、その時期にしか見られない独特の移動フォームや一生懸命な試行錯誤を、温かい目で見守ってあげてください。 (出典: ハイハイ 何 ヶ月(Yahoo!ニュース))