映画やドラマ、アニメなど、いまや膨大なスピンオフが展開される『スター・ウォーズ』の世界。公式設定やファンの解説記事を読んでいると頻繁に目にするのが、「BBY」や「ABY」という謎のアルファベット表記です。西暦のように使われていることは推測できても、具体的に何を意味し、作品同士がどう繋がっているのか把握しきれていない方も多いのではないでしょうか。
広大な銀河の歴史を紐解くうえで、このタイムライン表記の理解は欠かせません。本稿では、BBY・ABYの正確な定義や基準となった歴史的事件をはじめ、全主要作品を網羅した正史(カノン)年表、初心者におすすめの視聴順までを一挙に整理して徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「BBY」は『エピソード4/新たなる希望』のクライマックスである「ヤヴィンの戦い」より前の年数を指す基準単位。
- 要点2:ヤヴィンの戦い以降は「ABY」と表記され、映画・ドラマ・アニメの時系列関係を正確に把握するために不可欠な設定。
- 要点3:カノン(正史)の年表を押さえることで、『ローグ・ワン』『アンドー』『マンダロリアン』など派生作のドラマ性が何倍も深まる。
【基礎知識】スター・ウォーズの「BBY」とは何の略?ABYとの決定的な違い
銀河の歴史を語るうえで標準年として用いられる「BBY」は、「Before the Battle of Yavin(ヤヴィンの戦いの前)」の略称です。現実世界の「紀元前(BC:Before Christ)」と同じ役割を果たしており、数字が大きくなるほど過去の出来事であることを意味します。
対して、ヤヴィンの戦いより後の時代を表す単位が「ABY(After the Battle of Yavin)」です。こちらは「西暦(AD)」に相当し、年数が進むにつれて数字が増えていきます。
つまり、銀河のタイムラインはヤヴィンの戦いが発生した年を「0 BBY(または0 ABY)」という原点に設定し、過去へ向かう時間をBBY、未来へ進む時間をABYとしてカウントする構造になっています。公式ガイドブックや設定資料集、海外の公式データベース(Wookieepediaなど)でも、すべての出来事はこのBBY/ABYを物差しにして整理されています。
なぜ「ヤヴィンの戦い」が基準なのか?エピソード4(BBY0年)の重要性
数万年におよぶ壮大な銀河史のなかで、なぜヤヴィンの戦いという単一の戦闘が暦のゼロ地点に選ばれたのでしょうか。その理由は、作品世界の政治的ターニングポイントであると同時に、現実世界における記念碑的出来事だからです。
劇中においてヤヴィンの戦いとは、1977年公開の第1作『エピソード4/新たなる希望』のクライマックスで繰り広げられた、反乱同盟軍による初代デス・スター破壊作戦を指します。銀河帝国による絶対的な恐怖支配に対し、名もなき反乱分子が初めて決定的な大打撃を与え、銀河全体の歴史が大きく転換した瞬間でした。
さらにメタ的な視点で見れば、『エピソード4』こそがすべての原点であり、映画史を塗り替えた第1作です。ルーカスフィルムをはじめとする制作陣にとっても、ファンにとっても、この『新たなる希望』の瞬間をゼロ地点と置くことが極めて自然で分かりやすかったという背景があります。
【2026年最新版】スター・ウォーズ正史(カノン)の時系列年表まとめ
ディズニープラス等で配信されているドラマシリーズも含め、銀河の歴史は現在どのように並んでいるのか。映画全9部作および主要スピンオフのタイムラインを整理しました。
【旧共和国の黄昏〜帝国の台頭(BBY時代)】
・約100 BBY:ドラマ『アコライト』(高共和国時代の終焉とダークサイドの胎動)
・32 BBY:映画『エピソード1/ファントム・メナス』
・22 BBY:映画『エピソード2/クローンの攻撃』
・22〜19 BBY:アニメ『クローン・ウォーズ』
・19 BBY:映画『エピソード3/シスの復讐』(銀河帝国の誕生、ジェダイの壊滅)
・19〜18 BBY:アニメ『バッド・バッチ』
・10 BBY:映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
・9 BBY:ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』
・5〜0 BBY:アニメ『反乱者たち』、ドラマ『キャシアン・アンドー』
・0 BBY:映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
【銀河内乱〜新共和国・レジスタンスの時代(ABY時代)】
・0 BBY / 0 ABY:映画『エピソード4/新たなる希望』(ヤヴィンの戦い)
・3 ABY:映画『エピソード5/帝国の逆襲』
・4 ABY:映画『エピソード6/ジェダイの帰還』(エンドアの戦い、皇帝の失脚)
・9 ABY〜:ドラマ『マンダロリアン』『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』『アソーカ』
・34 ABY:映画『エピソード7/フォースの覚醒』『エピソード8/最後のジェダイ』
・35 ABY:映画『エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』
『ローグ・ワン』から『マンダロリアン』まで!人気作の年代・BBY設定解説
BBYの概念を理解すると、各映像作品のドラマ性が格段に鮮明になります。特に近年の大ヒット作は、タイムラインの「隙間」を精緻に埋めるように構築されています。
傑作として名高い『ローグ・ワン』は「0 BBY」、すなわち『エピソード4』の冒頭シーンのわずか数分前までを描いた直結のストーリーです。その前日譚にあたる骨太なスパイ劇『キャシアン・アンドー』は「5 BBY〜0 BBY」の5年間を描いており、反乱同盟軍がいかにして結成され、情報戦を生き抜いたのかをリアルに浮き彫りにしています。
一方、ドラマ『マンダロリアン』の舞台は「9 ABY」です。『エピソード6』で帝国が崩壊してから約5年後、新共和国の統治が銀河の辺境まで行き届かない混沌とした時代が選ばれています。帝国軍の残党が暗躍する理由や、ルーク・スカイウォーカーが全盛期の実力者として登場する背景も、この9 ABYという年代設定を知ることで腑に落ちるはずです。
正史(カノン)とレジェンズ(非正史)の違いとタイムラインの注意点
スター・ウォーズの歴史を調べる際、もう一つ注意すべきなのが「カノン(正史)」と「レジェンズ(非正史/外伝)」の区分です。
2012年にディズニーがルーカスフィルムを買収した際、それまで小説やコミック、ゲーム等で無数に作られていたスピンオフ展開(旧拡張世界:Expanded Universe)が一度リセットされ、「レジェンズ」として公式設定の時系列から切り離されました。2014年4月以降に発表された公式メディア、および映画全作、アニメ『クローン・ウォーズ』のみが現在の正史(カノン)として扱われています。
インターネット上の年表記事には、レジェンズ設定(数千年前の旧共和国戦争や、エピソード6以降のルークの結婚劇など)が混在しているケースが多々あります。公式の映像作品とストーリーをリンクさせて楽しむ場合は、その設定が現在の「カノン」に基づいているかを必ず確認しましょう。
初心者必見!時系列順vs公開順どちらが正解?おすすめの見る順番
「作品数が多すぎてどこから手を付ければいいか分からない」という疑問に対し、編集部が推奨するアプローチは目的によって2つに分かれます。
【初見・初心者なら「公開順」がベスト】
初めてシリーズに触れるなら、絶対に「公開順(4→5→6→1→2→3→7→8→9)」がおすすめです。映画史における映像技術の進化を自然に体感できるだけでなく、『エピソード5』で明かされる映画史屈指の衝撃的な事実を最高の驚きとともに味わえるからです。最初から時系列順(エピソード1〜)で観てしまうと、後年の作品で明かされるはずの重大な伏線やサプライズがあらかじめネタバレしてしまいます。
【世界観を深掘り・2周目なら「時系列(カノン順)」】
映画を一通り観終えた方や、配信ドラマシリーズを本格的に楽しみたい方は、BBYの時系列順に作品を追うルートが最適です。『エピソード3』の直後にアニメ『クローン・ウォーズ』や『反乱者たち』、『キャシアン・アンドー』『ローグ・ワン』を挟んで『エピソード4』へと繋げると、銀河を揺るがした激動の歴史が一本の壮大な大河ドラマとして胸に迫ります。
【スター・ウォーズのBBY】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:劇中のキャラクターたちも会話で「BBY」という言葉を使っているのですか?
A1:劇中の登場人物が「BBY」という単語を口にすることはありません。BBY/ABYは、制作陣やファンが作品内外の歴史を整理・分類するために設定したメタ的な基準単位です。劇中世界では、銀河標準暦(コルサントの公転周期に基づく暦)や、帝国の建国を起点とする暦などが行政上の公式暦として使われています。
Q2:アニメ『クローン・ウォーズ』は何BBYあたりの出来事ですか?
A2:『クローン・ウォーズ』は、「22 BBY〜19 BBY」の約3年間にわたる戦争を描いています。『エピソード2/クローンの攻撃』(22 BBY)の直後から始まり、最終シーズンは『エピソード3/シスの復讐』(19 BBY)の裏側で起きていた出来事と完全に同時進行で幕を閉じます。
Q3:BBYの概念を知らなくてもドラマや映画を楽しめますか?
A3:知らなくても単体作品として十分に楽しめます。しかし、「帝国が崩壊してから何年後の話なのか」「ダース・ベイダーが生存していた時期なのか」といった時代背景(BBY/ABY)を把握しておくことで、登場人物たちの葛藤や政治的情勢の背景がより深く理解できるようになります。
まとめ:タイムラインを把握して銀河の壮大な歴史を味わい尽くす
スター・ウォーズの世界における「BBY」は、すべての物語を繋ぐ羅針盤です。『エピソード4』のヤヴィンの戦いをゼロ地点とするこの明快なタイムラインを理解するだけで、散らばっていた映画やドラマのピースが綺麗に噛み合い、銀河の歴史が立体的な大河ドラマとして見えてきます。
今後も続々と新たなドラマシリーズや新作映画の公開が控えるスター・ウォーズ。ぜひBBYとABYの年表を手元に置きながら、遥か彼方の銀河系で紡がれる壮大な歴史ロマンを堪能してください。 (出典: スター ウォーズ bby(Yahoo!ニュース))