200kg近い巨漢力士を力任せに高々と宙へと吊り上げ、両国国技館を幾度となく熱狂の渦に巻き込んだ元大関・栃ノ心。2023年5月の引退表明、そして2024年の断髪式を経て髷(まげ)に別れを告げた怪力王は今、土俵とはまったく異なるビジネスの舞台で新たな旋風を巻き起こしています。
伝統ある相撲文化を心から尊び、異国の地で不屈の闘志を見せ続けたジョージア出身の偉才は、角界を去った現在どのような人生を歩んでいるのでしょうか。ファンが注目する最新のビジネス展開から、激闘の末に決断した引退の真相、そして日本で育む温かな家族の近況まで、その波乱万丈な歩みと知られざる現在地を詳報します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:現在は母国の伝統を伝える「ジョージアワイン事業」の実業家として成功を収め、日本と欧州を繋ぐ架け橋として多方面で活躍中。
- 要点2:引退の決定打は右膝と肩の度重なる致命傷。幕下陥落から奇跡の幕内最高優勝・大関昇進を果たした不屈の軌跡が今も語り継がれる。
- 要点3:私生活では日本人女性と再婚し愛息が誕生。断髪式で見せた涙と家族の絆を胸に、日本を拠点としたセカンドキャリアを邁進している。
【2026年最新】元大関・栃ノ心の現在地|ジョージアワイン事業で開いた第2の人生
土俵を降りて以降、栃ノ心の動向として最も熱い視線を集めているのが、母国の特産品を日本へ届けるジョージアワイン事業の本格展開です。ジョージアは8000年以上の歴史を誇る世界最古のワイン発祥地として知られますが、彼は現役時代から「いつか日本のファンに本物の味を知ってほしい」と強い情熱を抱いていました。
自身が立ち上げた輸入販売ビジネスでは、伝統的なクヴェヴリ製法(素焼きの甕を地中に埋めて発酵・熟成させる古代の手法)で作られた高品質な銘柄を厳選。栃ノ心自ら全国のワインフェアや食のイベント、百貨店の催事に精力的に顔を出し、プロモーションを行っています。大相撲ファンのみならず、ワイン愛好家やソムリエからも「力強さと繊細さを併せ持つ極上の味わい」と高い評価を獲得し、ビジネスパーソンとしての手腕を着実に発揮しています。
さらにタレントや文化人としてのメディア出演、YouTubeコラボレーションなど、マルチな活躍を継続。逞しい体躯と人懐っこい笑顔は健在で、角界を離れてもなお多くの日本国民に愛される存在であり続けています。
土俵を揺るがした引退劇|ボロボロの膝と肩が告げた「限界」の真相
栃ノ心が17年間にわたる土俵人生に幕を下ろしたのは、2023年5月場所(夏場所)の最中のことでした。十両の地位で初日から5連敗を喫した直後、突如発表された引退会見は角界に大きな衝撃を与えました。
引退理由の核心にあったのは、長年彼を苛み続けた右膝の重度な障害と、晩年に悪化させた肩の負傷です。「もう自分の相撲が取れない。これ以上、応援してくれるファンの前で情けない姿は見せられない」――会見で絞り出すように語った言葉には、常に全力で土俵に挑んできたプロフェッショナルとしての誇りが滲んでいました。
サポーターを幾重にも巻き、痛みをこらえながら戦い抜いた日々。相撲を取るどころか歩行すら困難な状態に追い込まれながらも土俵に上がり続けた怪力大関の肉体は、すでに限界点をとうに超えていました。
怪我からの不屈の復活劇|幕下陥落から掴み取った「初優勝」と「大関昇進」
栃ノ心の相撲史を語る上で欠かせないのが、スポーツ史上でも類を見ない奇跡の大復活劇です。2013年、土俵上で右膝前十字靭帯断裂および半月板損傷という選手生命に関わる大怪我を負い、4場所連続の休場を余儀なくされました。
関脇から一気に幕下55枚目まで番付を落とし、周囲からは引退も囁かれましたが、不屈の闘志で這い上がります。過酷なリハビリと稽古を重ね、幕下・十両で連続優勝を飾り幕内へ返り咲くと、快進撃は止まりませんでした。
圧巻だったのは2018年初場所です。初日から白星を積み重ね、14勝1敗という圧倒的な成績で悲願の幕内最高優勝を達成。ジョージア出身力士として初の賜杯を抱いた瞬間、館内は割れんばかりの拍手に包まれました。その勢いのまま同年5月場所後に大関昇進を果たし、大怪我による幕下転落から大関の座へ返り咲いた昭和以降初の大快挙として、相撲史にその名を深く刻み込みました。
怪力の象徴「豪快な吊り出し」と春日野部屋で培った武士道精神
栃ノ心の代名詞といえば、見る者を圧倒した怪力による「吊り出し」です。握力は左右ともに100kgを悠に超え、相手の上手まわしを引いた瞬間、200kg近い巨体をいとも簡単に土俵の外へと運び出すシーンは、相撲ファンにとって最大のカタルシスでした。
その圧倒的なパワーの礎となったのが、名門・春日野部屋での過酷な鍛錬です。2006年の来日当初は言葉や食文化の壁に直面し、厳しい部屋の掟に涙することもありましたが、師匠である春日野親方(元関脇・栃乃和歌)の厳しくも温かい指導のもと、日本人以上に礼節を重んじる力士へと成長しました。
相手を力任せにねじ伏せるだけでなく、土俵上での礼儀を重んじ、土俵下へ落ちた相手に真っ先に手を差し伸べる温厚な人柄。荒々しいパワーファイトの裏にあった確かな気品こそが、多くのファンを魅了してやまない理由でした。
再婚した妻と愛息の存在|断髪式で見せた家族への感謝とプライベート
私生活におけるドラマもまた、栃ノ心という人間の深みを物語っています。母国ジョージアでの前妻との離婚という辛い経験を経て、彼は日本で新たな人生のパートナーと巡り合いました。お相手は日本人女性の英子(えいこ)さんです。
2023年には二人の間に待望の長男・レヴァン・ジュニア君が誕生。守るべき愛する家族の存在が、現役末期の満身創痍だった彼の心をどれほど支えたか計り知れません。
2024年2月4日に両国国技館で開かれた断髪式では、およそ300人が鋏を入れました。髷に別れを告げ、整えられたヘアスタイルでパーティー会場に現れた栃ノ心は、愛妻と愛息を傍らに引き寄せ、満面の笑みを見せました。母国と第二の故郷である日本、双方への感謝を口にしたその姿からは、一人の夫として、父親として、新しい道を堂々と歩み出す決意が満ち溢れていました。
【栃ノ心】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:栃ノ心は現在、どこに住んでどのような仕事をしていますか?
A1:日本を拠点に生活しており、主に自身の手がける「ジョージアワインの輸入販売事業」の経営者として活動しています。また、相撲解説やテレビ出演、地域イベントへのゲスト参加など、マルチなタレント活動も精力的に行っています。
Q2:栃ノ心が引退を決めた最大の要因は何ですか?
A2:長年苦しんできた右膝の怪我の悪化に加え、肩の負傷など全身のダメージが限界に達し、自分の持ち味である力強い相撲が取れなくなったことが決定打となりました。十両で5連敗を喫した2023年夏場所の途中に決断を下しました。
Q3:栃ノ心の再婚相手(妻)はどんな方ですか?
A3:日本人女性の英子(えいこ)さんです。現役引退前の苦しい時期を陰で献身的に支え続けた女性で、2023年には長男が誕生。2024年の断髪式後の披露宴でも家族揃って出席し、仲睦まじい姿を披露しています。
まとめ:相撲界の怪力レジェンドが日本と母国を繋ぎ続ける未来
ジョージアから単身来日し、言葉も通じない異国で名門の看板を背負い、大怪我を乗り越えて大関まで登りつめた栃ノ心。その相撲人生は、まさに波乱万丈のドラマそのものでした。
まげを切り落とした現在も、彼の心には春日野部屋で学んだ相撲道と、日本への深い敬意が息づいています。いま情熱を注ぐジョージアワイン事業は、愛する母国と第二の故郷である日本を文化と味覚で結びつける、彼にしかできない特別な挑戦です。土俵の上で見せた圧倒的な不屈の精神は、実業家としての歩みの中でも眩い輝きを放ち続けています。 (出典: 栃 ノ 心(Yahoo!ニュース))