新型ランドクルーザー250の登場やランドクルーザー70の再販を経た現在、中古車市場で玄人層を中心に熱い視線を集めているのが「150系ランドクルーザー プラドの中期型(2013年9月〜2017年8月)」です。過度なプレミアム相場が落ち着きを見せる中、タフネスな基本性能と現代的な実用性を兼ね備えた1台として再評価が進んでいます。
迫力あるフロントフェイスや名機2.8Lクリーンディーゼルエンジンの初搭載など、150プラドの歴史において大きな転換点となった中期型。本記事では、前期・後期モデルとの決定的な違いからリアルな中古車相場、維持費やカスタムの実情まで、自動車ジャーナリストの視点から詳しく掘り下げていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2015年の一部改良で待望の2.8Lクリーンディーゼル(1GD-FTV)と6速ATが導入され、走りと経済性が劇的に進化。
- 要点2:後期型に比べて中古相場が手頃でありながら、前期型より質感・機能が大幅に向上しており、コストパフォーマンスが最も高い狙い目モデル。
- 要点3:海外輸出需要に支えられた堅調なリセールバリューと、豊富なアフターパーツによるカスタムの自由度が大きな魅力。
【なぜ今150プラド中期なのか】あえて選ばれる理由と人気の真相
ランドクルーザー250が市場に行き渡り始めた今、あえて150プラドの中期型を指名買いするユーザーが増加しています。その最大の理由は、「完成された本格ラダーフレームSUVとしての信頼性」と「手頃になった中古車相場」の絶妙なバランスにあります。
後期型は依然として高値圏を維持している一方、前期型は年式的に走行距離が進んだ個体が多く、デザインの古さを感じる場面も否めません。その点、中期型は縦基調の大型グリルによる力強い押し出し感を持ち、2026年の現在でも古臭さを感じさせない堂々たる存在感を放っています。街乗りから本格オフロード、ファミリーユースまで気兼ねなく使い倒せる実用車の筆頭として、賢い選択肢になっているのです。
【前期・後期との決定的な違い】デザイン・2.8Lディーゼル導入と内装の進化
150系プラドは約14年間にわたり生産されたロングセラーモデルであり、前期(2009年〜2013年)、中期(2013年〜2017年)、後期(2017年〜2023年)の3世代に大別されます。中期型の立ち位置を理解する上で、前後世代との違いを把握することは欠かせません。
外観において、中期型はヘッドライトと一体化した力強い縦バー形状のフロントグリルを採用し、一目でそれと分かるタフな顔つきへと刷新されました。上位グレードにはLEDロービームヘッドランプが標準設定され、夜間の視認性と先進感が飛躍的に向上しています。
メカニズム面における最大のトピックは、2015年6月の一部改良です。長年親しまれた4.0L V6ガソリンおよび2.7L用の4速ATが刷新され、新開発の2.8L直噴クリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」と6速スーパーECT(6AT)が投入されました。低回転から450N・mもの極太トルクを発生し、優れた環境性能と高速巡航性能を両立したこのユニットの登場こそ、中期型最大の変革点と言えます。
コクピットに目を向けると、インパネ中央のセンタークラスターデザインが変更され、スイッチ類の操作性が整理されました。オプティトロンメーター中央にはカラーTFTマルチインフォメーションディスプレイが新設され、車両状態の把握やオフロード走行時のタイヤ切れ角表示など、機能面でも前期型から大きな進化を遂げています。
【グレード別の装備と特徴】狙い目のTX Lパッケージと最高峰TZ-G
150プラド中期のグレード選びにおいて、中心となるのが実用派の「TX」、上級仕様の「TX Lパッケージ」、そしてフラッグシップの「TZ-G」です。
中古市場で最も流通量が多く、満足度が高いのがTX Lパッケージです。本革シートや運転席・助手席の快適温熱シートに加え、中期型からはシートベンチレーション(送風機能)が追加設定され、夏場の快適性が格段に引き上げられました。3列シート7人乗り仕様も選べるため、ファミリー層からの支持も盤石です。
一方、走りの質感を極限まで追求した最上級グレード「TZ-G」には、油圧制御によってスタビライザー効果を可変させるKDSS(キネティックダイナミックサスペンションシステム)や、リヤ電子制御エアサスペンションが専用装備されています。オンロードでのロールを劇的に抑えつつ、オフロードでは圧倒的なホイールストロークを確保する電子デバイス群は、長距離ツーリングを快適にこなしたいドライバーから高い評価を得ています。
【実燃費とカスタム事情】ガソリンとディーゼルの差&リフトアップ
日常の維持費に直結する燃費性能は、パワートレイン選びの重要な判断基準です。2.7L直列4気筒ガソリン車(2TR-FE)の実燃費は街乗りで約6.5〜7.5km/L、高速巡航で約8.5〜10.0km/Lが目安となります。一方、2.8Lクリーンディーゼル車は街乗りで約9.0〜11.0km/L、高速道路では12.5〜14.0km/Lに達することもあり、燃料代の単価(軽油)も相まって長距離を走るほど経済的メリットが際立ちます。
また、カスタムベースとしての懐の深さも中期のストロングポイントです。フロント周りでは、社外製のUSスタイルグリルやマットブラック塗装への換装が定番人気となっています。
オフロードスタイルを目指す場合、JAOSや構造変更不要な2インチリフトアップキットを組み込み、タイヤサイズを純正の「265/65R17」から「265/70R17」や「275/70R17」へとサイズアップするカスタムが主流です。適度な車高アップとオールテレーン(A/T)タイヤの組み合わせにより、ロードノイズを抑えつつ迫力あるスタイリングが完成します。
【故障・不具合の評判】購入前に把握すべきDPFや電装系のチェック点
世界中で過酷に使われるランドクルーザーシリーズだけに基本コンポーネントの耐久性は極めて高いですが、中古車選びでは年式相応のチェックポイントが存在します。
2.8Lクリーンディーゼルモデルにおいて注意したいのが、DPF(排ガス微粒子捕集フィルター)の再生状態です。極端な短距離走行(チョイ乗り)ばかりを繰り返していた個体は、DPF内に煤が溜まりやすく、手動再生の頻発や警告灯点灯のリスクがあります。試乗時に警告履歴がないか、DPF再生の間隔が正常かを確認することが肝要です。
また、ガソリン車・ディーゼル車共通の経年劣化ポイントとして、オルタネーター(発電機)の発電量低下や、エアコンコンプレッサーの異音、TZ-Gグレードにおけるリヤエアサスベローズのエア漏れなどが挙げられます。整備記録簿がしっかりと残り、定期的な油脂類交換が行われてきた素性の良い個体を選ぶことがトラブル回避の鉄則です。
【2026年最新の中古車相場とリセール】今が買い時と言える理由
2026年現在における150プラド中期の中古車相場は、おおむね220万〜380万円前後で推移しています。2013〜2015年式のアコードガソリン車であれば200万円台前半から狙える個体が増加しており、後期型ディーゼルモデルが軒並み400万円オーバーをキープしている状況と比較すると、値頃感は際立っています。
特筆すべきは、海外輸出(主に中東・ロシア・アフリカ・東南アジア圏)に支えられた強固なリセールバリューです。走行距離が10万キロを超えても輸出相場が下支えするため、国内の一般的な乗用車のような急激な値落ちは起きにくくなっています。手頃なプライスで購入し、数年間しっかり乗り回した後の下取り・買取価格を考慮しても、トータルコストパフォーマンスは極めて優秀と言えます。
【150 プラド 中期】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:中期型を買うならガソリン車とディーゼル車のどちらがおすすめですか?
A1:年間の走行距離が1万キロ未満で街乗り中心なら、車両価格が安くメンテナンスがシンプルな「2.7Lガソリン車」が適しています。一方、キャンプや遠出が多く、高速道路の合流や追い越し時の力強い加速感を求めるなら、圧倒的なトルクと優れた燃費を誇る「2.8Lクリーンディーゼル車(2015年6月以降)」が一推しです。
Q2:前期型から中期型へのフロントフェイス移植は可能ですか?
A2:ヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパー、フェンダー、ボンネットなどの関連部品を一式交換することでフェイスリフト(中期化)は可能です。ただし、工賃を含めると相応の費用がかかるため、最初から中期型の実車を探して購入するほうが費用対効果は高いケースがほとんどです。
Q3:150プラド中期型にToyota Safety Senseは付いていますか?
A3:先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense P」は、2017年9月以降の「後期型」から全車標準装備となりました。中期型にはミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムがオプション設定されていましたが、装着率は高くないため、先進安全装備の充実度を最優先する場合は後期型も視野に入れて検討してください。
まとめ:150プラド中期は実用性と価格のバランスが最も優れた選択肢
150系ランドクルーザー プラドの中期型は、押し出しの強いタフなエクステリアデザイン、現代基準でも通用する2.8Lクリーンディーゼルエンジンの搭載、そして過熱感が引いて現実的になった中古相場という、3拍子が揃った狙い目モデルです。
新型車の納期や高騰する新車価格に悩まされることなく、本格オフローダーの所有感を存分に味わいたいなら、状態の良い中期型プラドはまさに今検討すべき最有力候補と言えます。 (出典: 150 プラド 中期(Yahoo!ニュース))