世代を超えて日本人の記憶に深く刻まれている「この木なんの木 気になる木」のメロディ。日立グループ CMソングとして半世紀以上にわたり親しまれるこの大樹は、空想の産物ではなく、太平洋の島に実在する本物の巨木です。多くの人が「一度は目にしたことがある」と語る一方で、その正確な生息地や植物としての生態、さらには現地を巡る近年の劇的な変化については意外なほど知られていません。
現在、ネット上では「公園が閉鎖された」「木が枯れたのではないか」といった真偽不明の噂が飛び交うことも少なくありません。本稿では、ハワイ現地での最新取材動向や公式記録をもとに、大樹の正体、樹齢、歴史的背景、そして2026年時点におけるモアナルア・ガーデンのリアルな現状まで余すところなく徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:モデルとなった樹木はハワイ・オアフ島の「モアナルア・ガーデン」に実在する「モンキーポッド(アメリカネムノキ)」である。
- 要点2:作詞・伊藤アキラ、作曲・小林亜星による名曲であり、歴代のCMにはハワイ以外の木が起用された時期も存在する。
- 要点3:この木なんの木の現在はモアナルア・ガーデンの運営体制や入園料の改定を経て、歴史的遺産として厳重に保護・管理されている。
【場所と正体】ハワイ・オアフ島に実在する「日立の樹」のスペック
CMに登場するシンボルツリーは、ハワイ オアフ島のホノルル中心部から車で約15分ほどの場所に位置する歴史的な私有公園「モアナルアガーデン(Moanalua Gardens)」の広大な芝生に堂々とそびえ立っています。地元ホノルル市民にとっては古くから親しまれる憩いの場であり、カメハメハ5世の別荘跡地としても知られるハワイ屈指の歴史的景勝地です。
植物学上の分類における樹種は「モンキーポッド(学名:Albizia saman、和名:アメリカネムノキ)」。熱帯アメリカ原産のマメ科の広葉樹であり、降雨前や夜になると葉を閉じる習性から現地では「レインツリー(Rain Tree)」とも呼ばれています。マメ科特有の繊細な羽状複葉を持ち、年に2回、絹糸のようなピンク色の幻想的な花を咲かせます。
| 項目 | 詳細・数値データ | 一般的な同種樹木との比較 | 編集部の見解・解説 |
|---|---|---|---|
| 樹齢 | 推定約130年 | 50〜80年程度(平均寿命) | 公園の綿密な手入れと気候条件が揃った極めて希少な長寿個体 |
| 樹高・枝幅 | 樹高 約25m / 枝幅 約40m | 樹高15〜20m / 枝幅20〜30m | 左右均等に開いた巨大な傘型樹冠は世界的にも傑出したプロポーション |
| 幹の周囲 | 約7.1m | 3〜4m程度 | 根元から力強く広がる主幹は圧倒的な存在感と生命力を放つ |
| 公的保護指定 | ホノルル市「Exceptional Tree」 | 指定なし(私有地樹木) | 条例により伐採や枝打ちが厳しく制限される文化・自然遺産 |
音楽史に残る誕生秘話|伊藤アキラと小林亜星が紡いだ名曲
1973年、日立グループが企業の総合力を視聴者に伝える大型コーポレートキャンペーンを企画した際、制作チームが直面した最大の課題は「日立という巨大グループの実態を、いかに温かみと親しみやすさを持って伝えるか」でした。その難題に応えたのが、稀代のヒットメーカーである作詞家・伊藤アキラと作曲家・小林亜星の黄金コンビです。
当時の制作裏話によると、伊藤アキラは「大樹が大地にしっかりと根を張り、数々の花を咲かせ、実を結ぶ姿」を日立グループの多角的な事業展開と技術力に見立ててこの木なんの木 歌詞を書き上げました。「名も知らない木ですから / 名も知らない花が咲くでしょう」というフレーズには、未来への未知なる可能性と好奇心を肯定する力強いメッセージが込められています。
小林亜星によるシンプルでありながら一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディラインと相まって、楽曲は一躍国民的ソングへと昇華しました。この木なんの木 歌手の変遷を振り返ると、初代の朝コータロー・ヒデ夕樹・シンガーズ・スリー版に始まり、歴代CMではデューク・エイセスやINSPi(インスピ)など、時代を代表する実力派コーラスグループがそのハーモニーを受け継いでいます。
【歴代CMの変遷】ハワイ以外の木が使われていた意外な時代
半世紀以上にわたる日立の樹 歴代映像を検証すると、すべてのシリーズでハワイのモンキーポッドが使われていたわけではないという意外な事実が浮かび上がります。
第1代(1973年〜)のアニメーション映像で幕を開けた同CMは、第2代(1975年〜)で初めて実写のモアナルア・ガーデンのモンキーポッドを採用しました。しかしその後、企業イメージの刷新や世界観の拡張を意図して、世界各国の巨木がロケ地に選定された時期があります。
- 第3代(1979年〜):南台湾・墾丁(ケンティン)国家公園のガジュマル
- 第4代(1980年〜):ハワイ・オアフ島(初代実写と同個体へ回帰)
- 第5代(1984年〜):オーストラリア・西オーストラリア州のバオバブの木
- 第6代(1989年〜):シンガポールのマンゴーの木
- 第7代以降(1990年代〜現在):再びハワイ・モアナルア・ガーデンのモンキーポッドに定着
一時的に異なる樹木を撮影したものの、視聴者から「やっぱりあの傘のように広がるハワイの木が一番しっくりくる」という圧倒的な要望が寄せられた結果、現在のモアナルア・ガーデンにあるモンキーポッドが不動の「日立の樹」として定着することになりました。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
インターネット上の掲示板やSNSでは、この木に関して長年語り継がれているいくつかの「都市伝説」や誤解が存在します。取材データをもとにその真相を検証します。
誤解①:「日立が木そのものを買い取って所有している?」
これは完全な誤りです。木が存在するモアナルア・ガーデンは、現地の歴史ある地元企業「サミュエル・M・デイモン財団」および後継の地元不動産企業が所有・管理しています。日立グループは土地や樹木を買い取ったのではなく、CM撮影および企業シンボルとしての「独占的商業利用権」に関するパートナーシップ契約を締結し、年間数千万円規模のライセンス料を支払うことで公園の維持管理費を支援してきました。
誤解②:「公園内にある一番大きな木がCMの木?」
モアナルア・ガーデン内には多数のモンキーポッドが群生しており、訪れた観光客が別の木を日立の樹と誤認して記念撮影を行うケースが頻発しています。日立の樹として親しまれている木には、根元付近に案内プレートが設置されているため、訪問時には案内看板の有無を確認することが確実です。
【2026年最新】モアナルア・ガーデンの現状と入園料・観光情報
かつてモアナルア・ガーデンは入場無料のパブリックガーデンとして開放されていましたが、歴史的景観の維持と高騰する樹木メンテナンス費用を賄うため、有料化へ移行しました。
モアナルアガーデン 入園料は、一般大人(13歳以上)が20ドル前後、子供(6〜12歳)が10ドル前後、5歳以下は無料(※最新の為替レートおよび物価変動により微動あり)となっています。園内にはギフトショップやトイレ、整備された遊歩道が完備されており、のどかな空気の中で圧倒的な樹冠の下に入り、木漏れ日を体感できます。
レンタカーを利用する場合はワイキキから約15〜20分、市バス(TheBus)を利用する場合はホノルル中心部からのアクセスルートが確立されています。ただし、天候や特別なイベント貸切によって営業時間が変更される場合があるため、渡航前に現地の公式サイト情報を確認しておくのが確実です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
モアナルア・ガーデン訪問をハワイ旅行の行程に組み込むべきか迷っている方のために、客観的な判断基準を提示します。
【訪問を強くおすすめできる人】
- 日本の広告文化・昭和〜平成のテレビ史に強い愛着があり、実物を肌で体感したい人
- オアフ島観光で人混みを離れ、広大な芝生と歴史ある大自然の中で癒やされたい人
- 写真撮影やポートレートにおいて、圧倒的なスケール感の自然美を背景に収めたい人
【訪問に慎重になるべき人】
- ツアーや移動時間が極めて限られており、ワイキキ中心部のアクティビティを最優先したい人
- アトラクションや商業エンターテインメント施設のような刺激・体験型プログラムを求めている人
【この木なんの木】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:モアナルア・ガーデンの日立の樹は今でも見学できますか?
A1:見学可能です。定期的な樹木の剪定や公園のメンテナンスが行われ、2026年現在も美しく壮大な姿を保っています。訪問時は開園時間と入園料を事前に確認することをおすすめします。
Q2:樹齢は何年くらいですか?
A2:推定で約130年とされています。モアナルア・ガーデンが整備された19世紀末期に植樹されたと記録されており、モンキーポッドとしては極めて長寿かつ巨大な個体です。
Q3:日本国内でも同じ種類の木(モンキーポッド)を見ることはできますか?
A3:モンキーポッドは熱帯性植物のため本州の野外では自生できませんが、沖縄県などの亜熱帯地域や、全国の大規模植物園(温室ドーム)などで同種の木を観察することができます。ただし、ハワイの個体ほどの巨木は国内では極めて稀です。
まとめ:時代を超えて息づく「みんなが集まる木」の普遍的価値
「この木なんの木」のフレーズで愛され続けるハワイのモンキーポッドは、単なる企業の広告塔にとどまらず、世代をつなぐ文化的シンボルとして生き続けています。緑豊かな大地に大きく枝を広げ、人々に心地よい木陰を提供するその姿は、効率とデジタル化が加速する現代において、自然の生命力と温もりを思い出させてくれます。オアフ島を訪れる機会があるなら、ぜひ一度その雄大な木陰の下に立ち、半世紀にわたり語り継がれてきた生命の息吹を体感してみてください。 (出典: この 木 なん の 木 なん の 木(Yahoo!ニュース))