ハードロックの草創期から半世紀以上にわたり世界の頂点に君臨し続ける英ロック界の巨星、ディープ・パープル(Deep Purple)。2026年を迎えてもなおその創作意欲とライブパフォーマンスは衰えを知らず、待望の日本ツアーにおいてもオールドファンから若いロックリスナーまで熱烈な視線を集めています。
今回の来日公演で最大の注目を集めているのが、28年間にわたってバンドの屋台骨を支え続けたスティーヴ・モーズの勇退を経て、正式加入を果たした新鋭ギタリストの存在です。彼が持ち込んだ爆発的なエネルギーと、黄金期を支えてきた熟練メンバーとの化学反応は、往年の代表曲にどのような進化をもたらしているのか。最新の来日メンバー陣の素顔から気になるステージの全貌まで、音楽ジャーナリズムの視点で詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2026年現在の来日メンバーは、イアン・ギラン、ロジャー・グローヴァー、イアン・ペイス、ドン・エイリーに加え、新ギタリストのサイモン・マクブライドからなる鉄壁の5人編成。
- 要点2:長年貢献したスティーヴ・モーズの脱退理由は最愛の妻の看病であり、後任のサイモンはリッチー・ブラックモアのアグレッシブさとモーズの緻密さを兼ね備えた驚異の技巧派。
- 要点3:来日公演では聖地・日本武道館を含む日程が組まれ、チケットはプレミアム化。歴代屈指のタイトな演奏力で新旧の名曲が熱く響き渡る。
【2026年最新布陣】ディープパープルの来日メンバー5人を徹底紹介
結成から数々の変遷を乗り越えてきたディープ・パープルですが、現在のステージを彩るメンバーは、まさに「現役にして伝説」と呼ぶにふさわしい猛者揃いです。現在敢行されているワールドツアーおよび待望の来日日程において、ステージに立つ5人の顔ぶれは以下の通りです。
ボーカルを務めるのは、バンドの象徴的存在であるイアン・ギラン。ベースには名リフの数々を生み出しサウンドの屋台骨を支えるロジャー・グローヴァー、ドラムスには1968年の結成以来、唯一全時代でスティックを握り続けているオリジナルメンバーのイアン・ペイス。鍵盤には故ジョン・ロードの意志を継ぎ、虹の彼方からやってきた鍵盤の魔術師ドン・エイリー。そしてギターには、2022年の暫定参加から正式メンバーとなった北アイルランド出身の俊英、サイモン・マクブライドが名を連ねています。
70年代の黄金期を築いた「第8期」とも位置づけられるこのラインナップは、平均年齢を感じさせない強靭なグルーヴと鋭いアタック感を放っており、長年のファンだけでなく新たな世代のオーディエンスをも圧倒しています。
スティーヴ・モーズの脱退理由と後任サイモン・マクブライドの正体
今回の来日メンバーの話題で避けて通れないのが、1994年の加入以降、実に4半世紀以上にわたってバンドのサウンドを支えてきたスティーヴ・モーズの脱退理由です。解散危機にあったバンドを救い、技巧的なプレイで第7期ディープ・パープルを確立した彼ですが、2022年にがん闘病中だった最愛の妻ジェニンさんを献身的に介護するため、苦渋の決断としてバンド活動からの離脱を発表しました。その後、妻の逝去に伴い正式に身を引く形となりましたが、メンバー間には今なお深い敬意と友情が結ばれています。
その偉大なギタリストの抜けた大穴を埋めるべく白羽の矢が立ったのが、サイモン・マクブライド(ギター)です。ベルファスト出身の彼は、15歳で老舗ハードロックバンド「スウィート・サヴェッジ」のギタリストに抜擢され、ソロ活動でもブルースロック界で高い評価を得てきた実力者。実はイアン・ギランやドン・エイリーのソロプロジェクトに長年参加しており、メンバーからの信頼は申し分ありませんでした。
ステージで披露される彼の演奏は、スティーヴ・モーズが追求したプログレッシブかつメロディックな緻密さを継承しつつ、往年のリッチー・ブラックモアを彷彿とさせる獰猛なピッキングとストラトキャスター特有の切れ味鋭いトーンが特徴です。「第2期 メンバー」が放っていた初期衝動のような荒々しいパッションを取り戻したと、古くからのハードロック愛好家の間でも絶賛の声が上がっています。
イアン・ギランの声帯の現在とベテラン陣が紡ぐ圧倒的アンサンブル
ディープ・パープルのライブにおいて常にファンの関心を集めるのが、フロントマンであるイアン・ギランの声帯の現在です。『Child in Time』や『Highway Star』で聴かせたかつての超絶ハイトーンシャウトをそのまま求めるのは酷というものですが、現在のギランは自身の歌唱スタイルを巧みにアップデートさせ、太く円熟味のある中低音と豊かな声量で楽曲を力強くドライヴさせています。無理な金切り声を廃し、ブルージーな情感と自然体の歌唱アプローチに徹することで、シンガーとしての存在感をより確固たるものにしています。
このギランを後方から支えるリズム隊の安定感は驚異的です。イアン・ペイスのドラムは、手数の多さと独特のスイング感を保ちながらタイトにリズムを刻み、ロジャー・グローヴァーのベースは図太い低音でフロアを揺らします。さらに、ドン・エイリーのキーボードが唸りを上げるハモンドオルガンと重厚なシンセサイザーでクラシカルな彩りを加え、バンドの代名詞であるギターとオルガンの壮絶なソロバトルをサイモンとともに繰り広げます。
リッチー・ブラックモア再結成の可能性は?歴代メンバー年表から読む現在地
来日公演の熱気が高まるにつれ、一部のファンからは「かつての創設者であるリッチー・ブラックモアとの再結成の可能性はあるのか?」というノスタルジックな声が上がることがあります。しかし、結論から言えばその可能性は極めて低いと見るのが妥当です。かつて不仲や音楽性の相違による軋轢を繰り返してきた歴史があり、リッチー自身もブラックモアズ・ナイトや自身の活動に軸足を置いているためです。
ディープ・パープルの歴史は、激しいメンバーチェンジの歴史そのものでした。ここでディープパープルの歴代メンバー年表の主要な変遷を簡潔に振り返ってみましょう。
- 第1期(1968年〜1969年):ロッド・エヴァンス、ニック・シンパー在籍。アート・ロック色の強い黎明期。
- 第2期(1969年〜1973年、1984年〜1989年):ギラン、ブラックモア、ロード、グローヴァー、ペイス。『Smoke on the Water』『Highway Star』などを生んだ絶対的黄金期。
- 第3期・第4期(1973年〜1976年):デイヴィッド・カヴァデール、グレン・ヒューズ、トミー・ボーリンらが参加し、ファンク色や洗練されたハードロックを展開。
- 第5期〜第7期(1989年〜2022年):ジョー・リン・ターナーの参加やリッチーの再離脱、ジョー・サトリアーニの緊急サポートを経て、スティーヴ・モーズが長期にわたりバンドを牽引。
- 第8期(2022年〜現在):サイモン・マクブライドが正式加入。新体制として傑作アルバム『=1』を引っ提げ精力的に活動中。
このように過去を振り返ると、現在のバンドは懐古主義にとらわれることなく、サイモンという新しい血脈とともに「いま最もバンドが機能している状態」を純粋に楽しんでいることが分かります。
ディープパープル来日公演のチケット倍率と日本武道館のセトリ展望
今回の来日ツアーにおいて、ファンにとって最大の関門となったのがディープパープル来日公演のチケット倍率です。日本でも屈指の動員力を誇る伝説的バンドであり、メンバーの年齢を考慮すると「これが最後の日本公演になるかもしれない」という危機感も相まって、先行予約の段階から申し込みが殺到しました。特に聖地・日本武道館公演のS席やプレミアムシートの倍率は数倍に達し、争奪戦が繰り広げられました。
来日ステージを前に期待が高まるのが、伝統の日本武道館のセトリ(セットリスト)です。伝説の名盤『ライヴ・イン・ジャパン(Made in Japan)』の録音地である武道館での演奏は、メンバーにとっても特別な意味を持ちます。近年の世界ツアーの傾向から予想される注目のセットリストは、往年のアンセムと最新作の楽曲が高次元で融合したものとなっています。
オープニングはお馴染みの名曲『Highway Star』で幕を開け、『Lazy』『Space Truckin'』といった代表曲が立て続けに演奏される構成が有力視されています。もちろん、世界的名リフの『Smoke on the Water』や、アンコールを彩る『Hush』『Black Night』は外せません。加えて、新ギタリストであるサイモンの手腕が冴え渡る最新アルバムからのナンバーも組み込まれ、過去の遺産をただなぞるだけではない「生きたロックバンド」の姿を見せつける構成が期待されています。
【ディープパープル来日メンバー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:新ギタリストのサイモン・マクブライドは過去に来日したことがありますか?
A1:サイモン・マクブライド個人としてはドン・エイリーのソロプロジェクトやブルースフェスティバル等の経歴がありますが、ディープ・パープルの正式ギタリストとしての日本ツアーは今回が初となります。世界各地のロックフェスで既に観客を熱狂させており、日本での初お披露目ステージはファン垂涎の的となっています。
Q2:今回の来日ツアーで『Child in Time』は演奏されますか?
A2:残念ながら『Child in Time』が演奏される可能性は極めて低いです。同曲は極端な超高音シャウトを要求されるため、イアン・ギラン本人が声帯への過度な負担を避ける目的で2000年代以降セットリストから外しており、無理に演奏しない方針を一貫して取っています。
Q3:ドラムのイアン・ペイスの体調や演奏コンディションはどうですか?
A3:2016年に一過性脳虚血発作で一時休養した経歴がありますが、現在は完全に回復し元気にドラムを叩き続けています。彼特有の正確無比なワンハンドロールやダイナミックなスイング感は健在で、バンドの心臓部として今も全公演でフルパワーのドラミングを披露しています。
まとめ:世代を超えてロックの歴史を更新し続ける生ける伝説
半世紀以上に及ぶ壮大なキャリアのなかで、メンバーの加入と別れを繰り返しながらも前進を止めなかったディープ・パープル。スティーヴ・モーズへの深い感謝を胸に、新鋭サイモン・マクブライドを迎えた新体制は、単なるノスタルジーの枠を軽々と飛び越え、いま再びロックの醍醐味と躍動感を世界中に響かせています。
伝説の舞台である日本武道館をはじめとする各都市のステージで、彼らは再び奇跡の夜を創り出すはずです。ロックの歴史をリアルタイムで体感できるこの貴重な機会を、ぜひ全身全霊で受け止めてみてください。 (出典: ディープ パープル 来 日 メンバー(Yahoo!ニュース))